大学院生のうちに一級建築士をとっておくべき6の理由

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はじめに

まず初めにお伝えします。
一級建築士は学生の間に取っておいてください!!

もちろん、学科試験だけでなく、設計製図の試験もです!

建築士法の改正により、令和二年から大学を卒業して直ちに受験が可能になった一級建築士。

相対試験である一級建築士は、受験者層の若年化により今後確実に難化します。
その理由や背景を、令和3年度大学院生の時にストレート合格した私が説明していきます!

一級建築士とは

一級建築士とは、簡単に言うと建築業界における最高峰の資格です。
どんな規模の建物でも設計することができます。

業界内においては、設計者として一人前という証であり、設計事務所として会社から独立することも可能です。

一方で世間においては、一級建築士と聞けば「お?」と思う人は多いでしょう。最難関国家資格として知名度は抜群です。

どれぐらい難しいの?

合格率は、「学科試験」が20%程、学科試験を突破した人が受ける「設計製図の試験」は30%代、
そして合わせた合格率は10%程と公表されています。
この割合はここ数年でほとんど変化しておらず、むしろ目標とされている数値であり、
相対的な試験だと言えます。

多くの人が資格学校に通って受験するというのにこの合格率の低さ。。。
最難関資格ですね。汗

ちなみに「学科試験」に一度合格すると、5年以内に3度まで学科試験免除で設計製図の試験をうけることが可能です。
(学科合格年度にそのまま製図を受験する場合も1度にカウント)

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学生が一級建築士を受験できるの?

はい、できます。しかしどんな学生でも受験できるわけではありません。

まずかなりざっくり言うと、

建築系の大学を卒業してそのまま建築を学び続けている大学院生

というのが一番オーソドックスな学生受験パターンだと思われます。

試験元である建築技術教育普及センターには、以下のように記載があります

大学、短期大学、高等専門学校、専修学校等において指定科目を修めて卒業した者

https://www.jaeic.or.jp/shiken/1k/exam-qualifi-1k/index.html

人手不足や若い人材確保の点を踏まえた建築士法の改正により、令和2年から、従来の受験資格の一つである2年~の実務経験が登録要件となり実務経験なしでも受験することが可能になりました。

つまり、大学を卒業してすぐ受験ができる!といういことです!

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実務経験ないと難しくない?

まずこちらをご覧ください。
試験元が発表している、令和二年度における設計製図まで含めた合格者年齢を、令和元年(受験資格が変わる前)と比較したものです。

報道発表資料より

28歳以下を見てみると、受験資格に実務経験が必要なくなった令和2年度は令和元年度よりも合格者数が増加しています。
特に22~25歳の増加は顕著で、大学院修士課程に在籍している年齢(22~24歳)と大きく重なっており、
大学院生や学部卒の新卒1,2年目の実務経験や知識がまだ浅い年齢でも十分に合格できることがわかります。
逆に29歳以上を見てみると、令和2年度は令和元年度よりもほぼ全ての年齢で下がっています。28歳以下の若い合格者が激増したために、相対的に29歳以上の合格が減っているのです。
ここから言えることはただ一つ、「早く合格した方がいい」ただそれだけです。

続いてはこちらをご覧ください。同様に試験元が発表しているデータで、令和二年度の合格者における受験資格の新旧についてです。
つまり、実務経験があるかないかを比較しているものになります。

報道発表資料より

23歳以下を見てみると、従来制度では合格者はほぼ0(というか不可能)であるのに対して新制度では200人以上の合格者がでています。令和2年度の3,796人の合格者のうち200人以上が23歳以下の若者というのはとても驚きですよね^^
このデータからも、実務経験の有無が合格のしやすさにあまり関係しないことがわかります。

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学生受験のメリット(6の理由)

それでは本題に戻ります。
なぜ、学生の間に一級建築士を取っておいた方がよいのでしょうか。

まず先ほども述べたように、建築士法の改正により大学等を卒業して直ちに受験が可能になりました。
このことから、今後は一級建築士の早期取得の流れが強くなることが予測されます。
大手ゼネコン含む企業も、おおよそ入社3年目までに取ってほしいという姿勢であることが多いです。

社会人ベースで考えてみると、新卒1,2年目の方々の受験が増えてきます。
彼らはまだ仕事がそこまで忙しくない(そうでない方もいるとは思いますが)ので、
しっかりと勉強時間を確保してきます。

つまり、「受験層の若年化」に伴う、「時間にゆとりのある層の増加」により、
相対試験である一級建築士は今後確実に難化激化していきます。

もうお分かりですね?(笑)
そんな新入社員の方々よりももっと時間にゆとりのある層、それがあなたたち学生なのです!

それでは、メリットをさらに細かく「学科」「製図」の観点で見ていきましょう。

社会人に比べて圧倒的に時間がある「学科」「製図」

言わずもがなです。
新卒1,2年目の方々よりも時間があるのです。最強です。

相対試験においては、かなり大きなメリットです。

(就活での試験対策をそのまま生かせる「学科」)

これは人によりますが、特に構造設計での就活は大手組織設計事務所やスーパーゼネコンをうける際に
構造に関する試験があります。

この構造に関する試験の内容というのが、「一級建築士の学科試験の構造の過去問レベル」とされていることが多く、
就活生はテキストや過去問を使って必死に勉強するはずです。

私も構造設計で就活をし、一級建築士の構造ならもうだいたい解けるという状態までもっていきました。

ここで勉強した内容を忘れるのはもったいないですよね!?

実務を経験していないからこそ、不要な先入観がない「製図」

設計製図の試験では、課題文で条件が与えられて、その条件を満たすようにプランを組んで最後は図面にまとめます。

この際、社会人の方は、ご自身の実務経験に基づいて勝手に条件をいじったり付け加えたりして、
プランニングを難しくしてしまいがちなのです。

製図試験は、求められたことに対していかに忠実にかつシンプルに応えられるかを問うものですので、
あえて加点を狙うような工夫、求められてないことまで考慮したプランは一切しなくていいのです。

実務経験のない学生は、そういう意味ではとても素直ですので、実務経験がないことが返ってメリットになります。

資格学校の平日コースに通える「製図」

大手資格学校は、基本的に土曜、日曜、水曜に開講しています。

ゼネコンや設計事務所は土日休みが多いですので、土曜コース日曜コースはとても人が多く、
講師に対する受講生の人数が異様に多いことがよくあります。
(講師1人あたり30人以上いることもあるようです)

一方で水曜コースは住宅メーカー勤務の方が大半で、人数はそれほど多くありませんので、
質問をたくさんできたり、手厚い指導を受けることができます。
また、1週間のサイクルの中で、講師は土曜、日曜と講義をして最後に水曜という順番になっており、
土日の講義を踏まえた講義(多かったミス、理解されにくかった内容を詳しく、等)をしてくれるので非常におススメです。

ゼミの日程などさえ被らなければ、学生は水曜を選ぶことができるという点で有利です!

手描き製図の感覚がまだ残っている「製図」

まず、一級建築士の製図試験は手描きです。

しかし実務ではCAD等がメインで手描きをすることはほとんどないと思われます。

一方で大学によっては、学部の授業で手描きの製図を行います。
私の大学では大学3年まで手描き製図をしていました。

この手描きの感覚が残っているというのはとても大きく、
時間との闘いである製図試験において作図時間を短縮できればかなり有利と言えます。

また、製図版など製図道具、まだ家にあるんじゃないでしょうか。
絶対捨てないでくださいね!!(笑)

製図道具についてはこちらを参考にしてください!

入社後の人事評価

大手ゼネコン等では、入社後3~5年までに一級建築士を取得できるかどうかが以後の昇進など人事評価にかかわるとしていることが多く、
またもちろん取得が早ければ早いほど評価は高いです。

仕事をしながらも時間を確保して勉強してしっかり合格できるという、社会人としてのマネジメント能力ややる気が評価されるのでしょう。

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学生受験のデメリット

学生の時にしかできない経験をする時間が減る

本記事の内容と矛盾したことを言いますが、
一級建築士の受験なんて、正直いつでもできます。おじいちゃんになってからでもできます。

ですが、1か月海外一人旅、留学、研究に打ち込む、コンペに参加しまくる、などは学生の間でしか経験できません。

この辺の価値観は人それぞれだと思いますが、私の場合は、

・コロナであまり大胆に行動できない
・研究があまり好きじゃない
・就活の試験対策で一級の構造はめちゃくちゃ勉強してた
・内定先はゼネコン構造設計で、バリバリ設計してたい

という感じでしたので、思い切って受験しました。

金銭的問題

一級建築士の受験料は17,000円と、まあまあ高額です。(建築士法に規定)

それ以外にも、教材費、製図版含む製図道具費用、そして資格学校の費用がかかります。

特に設計製図試験は資格学校が必須と言われていますが、
設計製図だけでも50万~60万円ほどかかります。

大手資格学校NやSでは、学生にむけて、就職してから返済するローンを組むシステムもありますが、
金利手数料のことも考えるとあまりお勧めできません。
親御さんに土下座して借りるというのが一番現実的でしょう。(泣)

学科試験については、学生の皆さんなら独学で合格できます
少しでも金銭的負担を減らすために学科だけでも独学でがんばってみませんか?
こちらの記事も参考にしてみてください!

一方で製図の試験は1発で確実に合格するために資格学校に通うことをオススメします。
私は総合資格学院の短期コースに通っていました。

受講料は少し高いですが、確固たるNo1の実績、オリジナルの対策教材、そして講師陣の熱血さには、私も感謝してもしきれません!

無料で資料請求や受講相談もできますよ!↓↓

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最後に

相対試験である一級建築士は、受験者層の若年化により今後確実に難化します。

学生のみなさんは、是非一級建築士の学生受験を考えてみてください!

(大学院生で一発ストレート合格した私が思ったことをまとめましたのでこちらも参考にしてください↓↓)

コメント

  1. […] […]

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