こんにちは!
先日、一級建築士設計製図の試験の合格発表がありましたね。
今年から実名ではなく受験番号での発表に切り替わるなど、いろいろありましたが、
私、なんと合格することができました!!
「学生での一発ストレート合格」を達成することができました。
本当にいろんな方に支えていただいたおかげだと思っています。感謝しきれません!
そこで本記事では、一級建築士に学生でストレート合格した私が、今年度(令和3年度)の試験を振り返っていこうと思います。
勉強方法
学科
完全に独学で勉強していました。
教材は主にヴィジュアルで一級建築士シリーズを使っており、その他TAC井澤さんのブログを読んだり隙間時間にはyoutubeを活用するなどしていました。
また、法令集は総合資格の物を使用していました。
詳しくはこちらをご覧ください!(教材のリンクも貼ってあります)
設計製図
総合資格学院に短期で通学していました。
受講料は高いですが、確固たるNo1の実績、オリジナルの対策教材、そして講師陣の熱血さには、私も感謝してもしきれません!
無料で資料請求や受講相談もできますよ!↓↓
また、追加の特別対策講座は全て受講しましたが、全部はとらなくても十分合格できると思います(特に最初の作図特訓)。
特別対策講座についてはこちらをご覧ください。
学校の採点会(設計製図)
総合資格での採点は、A,B,Cのうち限りなくBに近いCランクでした。
理由は、明らかな法規違反や条件違反はしていないが、見方によっては条件違反になるようなプランニングをしてしまったためです。要求室の1つを、都合よく解釈して部門を無視したようなプランニングにしてしまいました。
正直、採点会のランクは全くあてにならないです。
ランクAでも落ちる人は落ちるし、B,Cでも受かる人は受かります。
SNSを見ていると、庇の書き忘れ(図面の不整合)や○特の書き忘れ、くし刺し駐車や面積表のミスなど、絶対にやってはいけないと学校で教わっていたミスをしていても合格している方もいますので、
試験に対してどこよりも詳しい資格学校という集団でさえ、採点基準はまったくわからないのです。
だからといって採点会に参加しなくていいのかというとそうではなくて、
犯してしまったミスを認識して不合格だった場合の来年度に向けた反省点を確認するいい機会ですので、
参加は絶対しましょう。
自分がなぜこういうプランニングをしたのかの記憶が新しいうちにやったほうがいいです。
↓↓採点ランクについてはこちらで詳しく解説しています!↓↓
試験内容(設計製図)
住戸数
~以上という出題に当初様々な意見が飛び交っていましたが、標準解答例を見てみると結局は最低住戸数でしたね。
やはり試験の本質は変わっておらず、法規と条件を守ってミスなくまとめあげることで合格できるものだと改めて感じました。
今年はプランがまとまりやすく実務チックな加点方式になるのではないかとも言われていましたが、こちらもやはりいつも通りの減点方式のような結果でした(ランク3,4で6割)。
住戸数:~以上という出題はある意味心理的揺さぶりのような要素だったのかなとも思います。
短辺入りの複数アプローチ
これは法規違反につながる上手い仕掛けでしたね。
まず今年度の試験は、横長の敷地で東西の両短辺が接道しており、住宅、カフェ、学習塾と3つのアプローチが必要で、道路斜線の図示が要求されていました。
ここで、セオリー通り3つのアプローチを全てメインの東道路にむけると出入口の庇の合計幅が大きくなってしまいます。出入口の幅の取り方やその他駐輪場のアプローチとり方によっては、庇の合計幅が7m(35mの敷地短辺の1/5)を簡単に超えてしまい、後退距離が短く(道路斜線が低く)なるのです。
そして、これに気付かないでいると東側の道路斜線に引っかかってしまい、法規違反となってしまいます。
短辺からの複数アプローチは学校でもあまり演習していなかったので、広い視野で注意力をもってエスキスできたかが重要な要素だったのでしょう。
要点記述の1/100作図
学校で演習したものとほぼ同じでしたので落ち着いて取り組めましたが、とにかく時間を取られすぎました。
また、書き込み項目も多く、細かいものも1つも漏らさずに記入するのはとても神経のいる作業でした。
プランが上手くまとまって予定通りに進んできたのにここで時間を取られて焦った方はとても多いのではないでしょうか。私もその一人です。
その他の要点記述
その他の要点記述は、比較的過去問からの繰り返し出題が多かったです。
勉強したことを何も考えずにそのまま書くだけでしたので正直簡単でした。
学科の試験と同様に、過去問の研究は非常に重要だと感じました。
当年度用途が発表されてからは学校の課題だけに一生懸命になりがちですが、
学校の課題はあくまでも予想ですので、定期的に試験元からの唯一のヒントである過去問を研究することはとても重要です。
私は、本試験の文章の雰囲気になれるためにも、毎日一題の過去問のマーカー引きと要点記述の解答例(学校の)の暗記を繰り返していました。やってよかったと思っています!
学生で受験してよかった
やっぱりこれに尽きます。本当に学生の間に受験して良かったです。
プレッシャーが小さい
全体の受験者のなかで圧倒的に若く、最悪今年ダメでもまだまだ早期合格は狙えるという若干の心の余裕がありました。
もしかしたらこれはあまりよくない心持なのかもしれませんが、
「来年は仕事が忙しくなるから今年受かりたい」「転職するために早く受かりたい」
といった大きなプレッシャーがないという点はかなりメリットでした。
金銭的にも、製図の資格学校の費用は一旦両親に建て替えてもらっていた(就職してから返す)ため、
正直自分で払っているという感覚はあまりなく「高額な費用を来年も払いたくない」というプレッシャーもあまりありませんでした。
これに関しては両親に本当に感謝しています。就職したらしっかり働いてかっこいい姿を見せたいと思っています。
「学生」という身分
大学院生でも受験できるようになってまだ2度目の試験でしたので、資格学校(設計製図)のクラスのメンバーのなかで最年少でした。
しかも、まだ社会にでてない「学生」というこの身分。これが意外とよかったです。
自分が一番下なのでプライドもなにもありませんから、周りの大人たちになんでもきけるのです!
人それぞれの性格にもよるとは思いますが、私にはこの環境がとてもあっていました。
既受験者の方にちょっとしたテクニックを教えてもらったり、先生にはきけないような小さな質問をしたり、ジュースをおごってもらったり、
かわいがってもらっていながらも一番下の立場らしく多くのことを学ぶことができました。
クラスの中では社会人の方同士だとお互いの年齢がわからず敬語での会話が主ですが、
私は学生というだけでほぼ確実に年下ですので皆さん私に敬語を使わないで仲良くしてくださって打ち解けやすかったというのもありました。
時間的余裕
これは一番大きいです。
どれだけ研究が忙しくても、建築で働く社会人の方々よりは確実に時間があります。
つまり、単純に試験勉強の時間を多くとれますので、必然的に有利だったと思います。
その他
その他、学生受験してよかったと思うメリットをまとめていますのでこちらも参照ください。
こちらは製図の合格発表前に書いた記事ですので、試験の合否云々関係なく学生で受験するということについて述べています。
最後に
受験に実務経験が不要になったという時の流れや周りの方々の支えもあり、「学生でストレート合格」を成し遂げることができました。本当に感謝しています。
その恵まれた環境をしっかり利用させていただき、学生のうちに受験できて本当によかったです。
将来的に一級建築士を目指す学生のみなさんの道しるべになれば幸いです。
そして、今年度合格された方々、おめでとうございます!!
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